暗号通貨とは?その概要と特徴を分かりやすく解説!|連載:今さら聞けない暗号通貨【第一弾】

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ビットコイン(Bitcoin)がついに一枚あたり100万円の壁を越え(2017年11月現在)、オンライン店舗に限らず実店舗でも各種の暗号通貨が利用できるようになったりと、日本だけでなく世界で多くの関心を集める暗号通貨。どうしてここまで値段が高騰しているのか、そもそも暗号通貨とはなにかを理解していない人も多いのではないでしょうか。

この連載~今さら聞けない暗号通貨~では暗号通貨、主にビットコインについて、できるだけ分かりやすく解説したいと思います。
今回は暗号通貨の概要と特徴を紹介し、次回以降は暗号通貨に利用されているブロックチェーン技術や、取引所、暗号通貨が利用できるサービスについて紹介していきます。

 

暗号通貨の概要

仮想通貨とは

暗号通貨とは英語の「Crypto Currency」を翻訳したものですが、仮想通貨とも呼ばれています。
Wikipediaの仮想通貨の項目を見てみると、
“仮想通貨とは特定の国家による価値の保証を持たない通貨のこと”
とあります。
オンラインゲーム内の通貨や、広い意味では電子マネーなどがそれにあたります。通貨自体が仮想であるため、実際に銀行などを訪れて送金をする必要がなく、通貨を発行している会社などがサーバー上で取引の記録をするだけでやり取りが完了するので、全世界にスピーディーに送金することができます。

 

仮想通貨の問題点

しかし、仮想通貨は発行している会社だけが価値の保証をしているという不安定さだけでなく、国の管理がないことによる不透明さから脱税やマネーロンダリングに利用されることが多いことが問題点としてあげられます。

例えばオンラインゲーム内の通貨が、プレイヤー同士で価値を持っているものとして取引されていても、そのゲーム自体のサービスが終了すると無価値になってしまったり、通貨の価値を悪用してマネーロンダリングに利用されたりすることが考えられます。

 

仮想通貨と暗号通貨の違い

暗号通貨についてWikipediaの暗号通貨の項目を見てみると、
“暗号理論を用いて取引の安全性の確保、およびその新たな発行の統制をする仮想通貨である”
とあります。
つまり、暗号通貨は以下の図に示すように仮想通貨の一部であり、全世界にスピーディーに送金できるという仮想通貨のメリットはそのままに、仮想通貨で問題とされていた取引の安全性を暗号技術により改善した、改良版の仮想通貨と言えるでしょう。

 

暗号通貨の特徴


暗号通貨には、これまでの仮想通貨や円やドルなどの現実にある通貨にはない様々な特徴があり、それによって取引の安全性や公正性を確保しています。

 

暗号通貨を発行している中央銀行がない

仮想通貨に限らず、これまでの通貨との決定的な違いになります。暗号通貨は既存の通貨と違い、中央銀行のような発行元や、政府のような通貨の流通量を変動させる集中権力がありません。暗号通貨は、利用者全員が分散して管理しており、発行量は暗号通貨自体に組み込まれたプログラムで変動します。

取引の情報も一つのサーバーに保存されているわけではなく、世界中のPCに共有されているため、これまでの通貨のように、銀行やゲームを運営している会社のサーバーの故障やハッキングによって、残高が消失したり、取引が改ざんされたりする恐れがありません。

また、国による規制などでPCが壊されたとしても、世界のどこかで誰かがデータをオンラインにしている限り無くなることはありません。紛争中の国や、通貨の価値が不安定な国でビットコインの需要が多いのは、規制などで没収されたり、通貨の信用を失ったりする可能性が少ないからでしょう。

 

最速で即時に送金可能で、手数料は格安

現実にある通貨を銀行で振り込もうとすると、振り込みできる時間には制限があり、手数料も数百円かかります。また、海外に振り込むとなると着金まで数日間必要で、手数料だけで数千円かかるうえに送金額に応じてマージンも発生します。
インターネットで24時間、世界中と高速でやり取りができる現在において、これらは不便と言わざるを得ないでしょう。

それに対して暗号通貨は土日祝日関係なく、全世界に24時間即時に送金することが可能なうえ、送金手数料もかなり抑えられています(0.0001BTC)。また、必要なのは口座番号(受け取りアドレス)だけで名前などの個人情報は不要です。
送金額に応じたマージンもなく、送金者が手数料を負担するためビットコインによる支払いに対応するお店が増えてきています。

 

すべての取引は記録され、共有、公開されている

暗号通貨は匿名性があると言われますが、それは口座の作成時においてであり、取引はすべて記録されています。取引は暗号通貨のネットワーク参加者全員に共有され、取引履歴は暗号通貨の発行時まで遡って見ることができます。いつ誰がいくら利用したかが分かるため、マネーロンダリングや脱税などの不正をすることが困難となります。

こちらのサイトではビットコインの取引をリアルタイムで見ることができます。また、左上にあるsearchに「1」と入力して検索すると最初に発行されたビットコイン、取引番号を入力して検索すると取引の詳細、口座番号を入力して検索すると口座の台帳を見ることができます。

取引だけでなく、暗号通貨のプロトコル(システムのルール)もオープンソースなので、全世界の誰でも見ることができます。プロトコルの更新なども実質的に多数決で行われるため、個人が勝手に変えることはできず、開発者と全ユーザーの同意がなければ作動しません。

 

発行枚数に限界があり、発行量が減っていく

先ほど発行量は暗号通貨自体に組み込まれたプログラムで変動すると紹介しましたが、暗号通貨は金と同じく発行枚数に限界があり、時間の経過とともに発行される枚数が減少していくようにできています。これによって、暗号通貨に価値を付加しているのです。

暗号通貨の発行はかなり特殊なものであり、またその特殊であることが、暗号通貨の仕組みを支えています。暗号通貨の発行に関しては、次回以降詳しく紹介します。

 

暗号通貨の種類はたくさんある

これまで紹介したものは主にビットコインに代表される特徴です。というのも、ビットコインの仕組みに触発された人が、オープンソースであるビットコインの仕組みを変更し、目的に合わせた別の暗号通貨を新たに作成しています。

例えば、決済に特化し送金速度の大幅短縮に成功したリップル(ripple)や、最近話題の暗号通貨でIoTに特化したIOTAコイン(イオタコイン、アイオタコイン)などがあります。その通貨の目的に合わせるために、これまで紹介した特徴ではなく、別の高機能な特徴を備えていたりします。
これらの暗号通貨は、Bitcoin alternative(ビットコインの代替)からオルトコイン、またはアルトコインと呼ばれ、現在は1000種類を優に超えていると言われています。

 

 

既存の通貨に技術的な影響を与えるか


今回は、暗号通貨の持つ特徴について紹介しました。
国が発行している既存の通貨との共存や、業者の運営する取引所のセキュリティなど、まだまだ課題はありそうですが、これまでの通貨にない技術を利用することによって、暗号通貨の価値を高めるだけでなく、既存の通貨に良い影響を与えることとなるでしょう。

次回は、暗号通貨を支える技術について、ブロックチェーン技術と呼ばれるものを中心に紹介します。

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この記事を書いた人:

平井 和希

新しいサービスやガジェットが好きです。天ぷらも好きです。今年度中にBMIを20にするのが目標です。

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