【注目のAIスタートアップをご紹介②】ドクターシェアリングプラットフォーム「LEBER」

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前回に続き、AIアクセラレータプログラム第3期採択企業より、注目のAIスタートアップをご紹介します。

今回は、チャットで簡単に医師に相談できるようにすることで医師不足などの医療問題を解決するべく立ち上げられたサービス、「LEBER」をご紹介します。
LEBERによって医療業界はどのように変わるのでしょうか。

ドクターシェアリングプラットフォーム:LEBER

気軽に医師に相談できるアプリサービス「LEBER」とは


体調不良で病院に行ったのに2時間も待たされる、夜中に子供が発熱したけど近くに夜間診察をしている病院があるか分からない・・・。こんな経験はありませんか?

LEBERは、こうした問題を解決する医療相談アプリです。24時間365日いつでも気軽にチャットで症状を相談でき、症状に合わせてチャットボットが自動で問診してくれます。もちろんスマートフォンアプリなので写真での相談も可能です。

そして、最短3分で全国の医師が適切なアドバイスをしてくれます。回答時間は課金額によって変わり、100円、300円、500円の料金に対して、500円だと3分ほど、100円だと30分ほどという違いがあります。また、症状に合った市販薬を教えてくれたり、ユーザが住んでいる地域の病院やドラッグストアをマッピング表示してくれます。医療相談ができるアプリはいくつか存在しますが、医師が市販薬を薦めるサービスは他にはない特徴です。

医師不足が深刻になり、医師との距離が遠くなってしまっている現代において、LEBERはスキマ時間のある医師と困っている人をマッチングすることで、医師をより身近な存在にしてくれるのです。

日本の医療が抱える課題


日本の病院の待合室は、いつでも混みあっている印象がありませんか?ここ30年ほど、ずっと混みあっている状況は変わらないとLEBERを運営する株式会社AGREEの伊藤 俊一郎代表は指摘します。

これは、病院も国も何とかしなければならない問題ですが、いまだ改善には至っていません。なぜ改善できないのか。簡単に言うと少子高齢化でお金がまったくないからだそうです。救急車を呼んでも病院にたどり着けないということも頻繁に起こっており、まさに日本の医療は崩壊寸前なのです。

しかし、伊藤氏はこのような現状に暗くなるだけではなく、LEBERを使うことで世界No.1のサイバーホスピタルを実現し、日本の未来、そして多くの人の命、健康を守ることができるとしています。

「LEBER」に込められた想い


伊藤氏は、4年前まで心臓外科医だったそうです。そのときに、さまざまな日本の医療の問題、矛盾を感じ、4年前に脱サラ。3年前に起業したという経緯があります。今は茨城県のつくば未来市で在宅医療と住宅型有料老人ホームの運営を行っています。

そのなかで、困っているのは高齢者だけではないと感じ、ICT分野での起業を決意したそうです。そして、今回このLEBERで実現したいのは、「スマートフォンを使って医師をかつてないほど皆さんの近くに届ける」という非常にシンプルなことだと説明しています。

LEBERは医療費も下げる?

さらにLEBERは、便利な世の中を実現するだけでなく、医師が市販薬を勧めることによって日本全体の医療費を年間10~15兆円削減できる試算になっているそうです。

また、早期発見、早期治療が可能になることも医療費の削減につながります。例えば大腸がんを例にとると、早期発見ができれば約8万円の内視鏡手術で済んでしまう治療が、発見が遅れてがんが進行してしまうと1000万を超える治療費がかかってしまううえに、治る可能性が低くなってしまいます。

つまり、LEBERは世界初の医療費を下げるアプリケーションでもあるのです。

LEBERに寄せられる期待


以上のことを、筑波銀行と提携し、筑波銀行の健康保険組合と実証実験を行っているそうです。世の中が非常に便利になり、そして社会の役に立つということが評価され、つくば市の支援事業にも選ばれたことで、市からは全面バックアップを受けています。

さらに、日本MITベンチャーフォーラムというビジネスコンテストで3年ぶりに優秀賞を獲得するなど、注目を集めています。

伊藤氏は、日本だからこそLEBERでサイバーホスピタルを実現できると、その可能性を主張しています。FacebookやGoogleといったシリコンバレー発祥のIT系のプラットフォームはいくつかありますが、ヘルスケア分野におけるプラットフォームはまだ誕生していません。なぜ存在していないのかというと、アメリカ社会には素晴らしいヘルスケアシステムがないからです。アメリカはお金がある人は医療を受けられて、ない人は受けられないという制度なのです。

それに対し、日本は国民皆保険制度、つまりすべての人が医療を受けられる素晴らしい制度があります。なので、サイバーホスピタルが可能なのです。LEBERには、日本医療の未来を大きく変えることが期待できます。

まとめ

いかがでしたか。
医師に気軽に相談ができる世の中になれば、病気に対する概念も変わるのではないでしょうか。伊藤氏は今後、「データを利用して医師がより確実に薬のレコメンドができるようにしたり、どこの病院がユーザに合っているのかをサポートしたりしてAIも活用していきたい」(参照http://ainow.ai/aiax2017-12-02/#AGREELEBER)としています。

AIの活用により、さらに便利なサービスに進化しそうです。

次回は、トップエンジニアと人工知能を組み合わせたプロトタイプ開発サービス「AnyTech」をご紹介します。

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この記事を書いた人:

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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