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事業成長を加速!スタートアップが考えるべき広報PR戦略とは?【イベントレポート】

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スタートアップやベンチャーにとって広報PR活動は、会社の認知拡大や資金調達のために欠かせません。しかし、創業間もないと広報の専任者がいない場合も多く、まず何から手を付けていいのか分からないことも多いのではないのでしょうか。

そこで今回、企業や組織の成長ストーリーを、コミュニケーションから共に描くストーリーデザインの会社Story Design house株式会社の代表隈元瞳子氏が登壇した「スタートアップの事業を加速させる広報PR戦略セミナー」から、スタートアップの広報PRにとって重要なポイントをまとめました。

Story Design house株式会社とは

スタートアップの成長をコミュニケーション戦略から支援


Story Design house株式会社は2014年に設立された会社で、特にスタートアップの新規事業の成長をコミュニケーション戦略から支援するPRソリューションを提供しています。世の中にはいろいろな価値のあるサービスがあるのに、その本当の価値が届かないがために、事業成長につながらないというスタートアップの課題を解決するために立ち上げられました。

本質的なPRが強み

そんなサービスの本当の価値を届けるために、Story Design houseが強みとしているのが「本質的なPR」です。それを実現するために掲げているコア・コンピタンスが、「パブリック・リレーション(PR)」。
PRというと多くの会社がメディアとコミュニケーションを築いていく形だけをイメージすることが多いと思いますが、隈元氏曰く、実は様々なステークホルダーに対して企業の価値をしっかりと発信していくことがPRの本来の活動の軸になっているそうです。

またメディアリレーションだけでなく、企業の経営戦略から成長ストーリーを作っていくというような戦略ストーリー作り、及び、マーケティングやブランディング、それを表現するクリエイティブの制作に携わっている会社です。

Story Design houseが考えるPRのポイント

Story Design houseがこれまで支援してきた会社の多くがスタートアップ企業で、シードフェーズからお手伝いして、すでに上場している企業や、まさにこれから上場を目指して広報を支援している企業もいます。

その中で、Story Design houseは「コミュニケーション戦略パートナー」として、企業の事業成長に向けた取り組みをしています。そして、コミュニケーション戦略において最も重要なのは、会社の価値をどういう形でメディアに届け、その先のクライアントや消費者の方にどのように届けるか。それをどうやって実現するかがポイントになると隈元氏は説明しています。

戦略を軸にした広報活動を


では実際に、スタートアップやベンチャー企業のPR広報活動において何を意識して取り組めばいいのでしょうか。セミナーで紹介されたポイントをまとめてお伝えします。

PRや広報活動の目的とは

PRや広報活動によって目指すべき姿は、「会社への共感を作ること」です。会社への共感を作ることは会社の期待につながり、それによって事業が成長していきます。

隈元氏「企業価値は、単純に事業を展開するだけでは伸び代は作れません。会社の持っている潜在的な価値を広報活動によって高め、さらに今後の事業展開、ビジョン、世界観を伝えていくことによって、現状の事業展開から導かれる会社の価値の可能性を広げていくことが、広報活動の理想のアウトプットです。」

広報の役割は会社のステージによって変わる

隈元氏は広報の役割を、アーリー期、ミドル期、レイター期、上場後の4つのステージごとに次のように説明しています。

<アーリー期>
アーリー期のスタートアップだとそもそも広報の経験も人手もなくて、何をすればいいのか分からないところから広報をスタートします。その段階でやらなければならないのは「何を発信すべきか」という企業情報の整理になります。

<ミドル期>
ミドル期からレイター期にかけては急速に事業が成長するので、その中で企業の認知拡大をしていかなければなりません。そのためには会社のコミュニケーション戦略をしっかりと立て、どのメディアとどういうお付き合いをしていくのか、どういう成長性を見せていくのかを固めることが必要になります。

<レイター期>
上場を見据えたレイター期になっていくと、広報担当の専任者が置かれることも多くなります。会社の事業も1つの部署やサービスという事業形態から複数の事業展開になってくるので、広報として発信する情報量が増えます。なので、それを発信できるための体制作りを行なっていくのが重要なポイントになります。
さらに企業のフェーズが大きくなるに伴い社会的なインパクトも生まれてくるため、アーリー期では応援のスタンスだったメディアも、より客観的な視点で報道する立場になります。そういう意味でも、情報統制と危機管理といったことも広報に求められるようになります。

<上場後>
上場後はレイター期に作った体制を運用していくのはもちろん、社会的な価値をいかに発信していくかが重要になります。大企業のようにCSRの部署を上場後すぐに作るのは難しいですが、自社の社会的価値を発信できる体制を整えることがその後のフェーズで必要になります。

重要なのはコミュニケーション戦略


広報の役割が変わっても、常に考えるべきポイントは「コミュニケーション戦略」だと隈元氏は提言します。

隈元氏「コミュニケーション戦略を軸に、企業の事業トピックスを時流とかけあわせて、どのタイミングでどのように発信していくか。さらにアウトプット先としてはどのようなメディアでどのような紙面を狙っていくのか、というのを全体の流れとして考えていくことが重要です。事業トピックスが増えれば増えるほど目の前の情報発信に追われがちですが、重要なのは思い付きではなく最初に戦略を立てて、本当に会社の成長につながるような発信がどうあるべきかです。」

そして、それぞれのフェーズで広報の目的を意識することも必要だといいます。

例えば、ミドル期の大きな目的の一つは資金調達です。シリーズBくらいまでを終えた企業はその次のフェーズの資金調達に向けて情報発信をどのようにしていくべきかを考えなければなりません。
また、急激な成長にあたっては人材を増やすことも重要になります。自分たちの採用したい人たちに来てもらうには、どうやって選ばれる会社にしていくのかを意識したコミュニケーションが必要になります。

さらに、採用したメンバーに対して会社の価値をしっかり理解してもらうためにはインナーブランディングも広報活動の重要な目的になります。そして将来、上場やその先を見据えたときには、会社への共感者をいかに作れるかが広報の役割として求められます。

これらを達成するには、会社における広報部の役割を確立することが必要です。広報の大きな役割の一つにメディアコミュニケーションがありますが、まずそのために必要なことが10個くらいあるそうです。
その中で一番重要なのが、先述したコミュニケーション戦略やメッセージを作ることです。戦略やメッセージをしっかり作ってそれを広報活動に落とし込んでいくことでが、スタートアップの本来の企業価値を発信することにつながっていきます。

スタートアップのPR広報活動における悩み


最後に、Story Design houseにも多く寄せられる、スタートアップのPR広報活動における代表的な悩みが紹介されました。

発信が企業価値につながらない

特に多い悩みが「発信数は増えたが企業価値につながっていない」というものだとか。これこそ、中長期的なコミュニケーション戦略を策定して発信するメッセージを決めていくことが必要なのです。発信するメッセージの軸を決めることで、まったく関係のないトピックスであってもしっかりとその先の成長戦略につながる取り組みとして体系立てていくことができます。

戦略を考えるポイント

戦略を考えるうえで隈元氏は次のポイントを挙げています。

  1. どういう会社の認知や理解を得て、どういうマーケットでどういうポジショニングをするべきか。
  2. 1を達成するには会社としてどんなメッセージを発信していくべきか。
  3. どのチャネル(会社のHPなのか、リリースなのか、発表会なのか、書籍なのか)で、どのターゲットにどのタイミングで情報を届けるべきか。

例えば資金調達をとっても、調達しただけの情報でなく、その先でやりたいことに共感を集めるための戦略が必要になります。そのためのアプローチの方法や露出方法などを、全体としてコミュニケーション戦略にどう体系立てていくかが重要だと隈元氏は指摘します。

広報と各事業部との連携も重要

事業がどんどん立ち上がってスピーディに成長していくと、事業部の情報が広報部に届かず、実はおもしろい情報だったのに発信機会を逃してしまうことが多くなるそうです。なので、事業のトピックスをタイムリーにキャッチアップすることができるように、各事業部と連携して常に何かおもしろい情報がないかをヒアリングすることも重要なのです。

まとめ

いかがでしたか。
まだ知名度も低く、広報活動に時間やコストをかけることが難しいスタートアップでは、コミュニケーション戦略をしっかりと立てて、いかに効率よく狙うべきターゲットに会社の価値を伝えられるかが重要なのではないでしょうか。
ぜひPR広報活動の参考にしてみてください。

また、Story Design houseでは定期的にPR広報向けのセミナーが開催されていますので、実際に参加されることをお勧めします。

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この記事を書いた人:

高澤夏紀

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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