従業員のエンゲージメントを向上させて企業を成長させよう【事例も紹介】
企業が大きくなるにつれて、組織づくりに関する課題は尽きないものですよね。高まる離職率や、評価や給与に対する従業員の不満など、多くの課題が浮上してきます。そんな状況下では生産性を向上させたり、高い収益を出すことは難しいです。
今回は、そんな方たちに向けた記事です。
企業として収益を上げるうえでは、従業員のエンゲージメントを高めることもその方法の一つです。
従業員のエンゲージメントに着目できていますか?
今回は、従業員エンゲージメントを高めるポイントや、エンゲージメントを構成する要素についてご紹介します。
目次
従業員のエンゲージメントとは?
そもそもエンゲージメントとは?
エンゲージメントとは、「組織に対する自発的な貢献意欲」や「主体的に仕事に取り組んでいる心理状態」を表したものです。エンゲージメントが高いということは、会社に対して強い思い入れや誇りを持っている状態といえます。
昨今、働き方改革などの影響により、一人一人のモチベーションや従業員満足度を高めようという動きが活発化しています。しかし、モチベーションや従業員満足度はエンゲージメントとは少し異なります。
モチベーションや従業員満足度との違い
モチベーションはあくまでも何かをするときの動機、要因であり、現状の状態を示すエンゲージメントとは異なります。また、従業員満足度は、従業員が会社に満足しているかという定性的な指標であり、それが従業員の主体的な利益への貢献には必ずしも結びつかないのです。
つまり、エンゲージメントとは、「状態」を表した、組織や仕事に対する「主体的」な貢献意識です。また、やりがいや成長など、将来に向けての意欲やエネルギーも含まれるのです。
エンゲージメントと業績の関係
「エンゲージメントと企業業績」について株式会社リンクアンドモチベーションの調査によると、
従業員のエンゲージメントに大きく影響する16の要素から各企業のエンゲージメントスコア算出し、スコアが高い方からA〜Eの5段階に分けたところ、ランクD以下の企業の売上伸長率が4.2%に対し、ランクB以上の企業は19.8%となりました。
また、純利益伸長率がランクD以下で-56.7%だったのに対し、ランクB以上では+67.1%となっています。
この結果から、従業員のエンゲージメントの向上が企業の業績に直接的に関わっていることは明白です。
特に純利益伸長率では、エンゲージメントがかなり影響していることが分かります。
エンゲージメントを構成する要素
では、どんな要素が従業員のエンゲージメントを構成するのでしょうか?まず大きく2つに分けることができます。1つ目は、従業員が会社に求めるもの。2つ目は従業員が上司・職場に求めるものです。
従業員が会社に求めるもの
企業理念や事業内容など、従業員が働くうえでの基盤に求めるものです。
・企業理念 ビジョンや行動指針への共感や経営陣に対する信頼
・事業内容 企業が展開している事業
・仕事内容 社内での自分の役割
・組織風土 風通しの良さや挑戦する文化があるかなどの環境
などに細分化できます。
従業員が上司・職場に求めるもの
人間関係や評価制度など、従業員が日々働くうえで働きやすさや働きがいにつながるものです。
・自己成長 成長機会やフィードバックが得られているかどうか
・人間関係 上司、同僚などと良好な人間関係が保てているかどうか
・承認、期待 自分の承認に対して上司・同僚からどう評価されているかどうか。また、その評価に納得しているかどうか
・支援行動 上司・同僚から職務上や自己の成長に対する支援が受けられているか
・制度、待遇、環境 職場環境やワークライフバランスなど、働きやすい環境であるか
に分けることができます。
これらの要素の満足率を高める
これらの要素に対する従業員の満足率を高めていくことでエンゲージメントが向上し、組織の成長へとつながっていくと考えられます。
例えば、「人間関係」に対しての満足度を高めたいと考えているなら、チームビルディングアクティビティを取り入れてみるなどが有効です。チームビルディングアクティビティとは、チーム一丸となって目標に向かって進む組織を作っていくために行う活動のことです。野外で行うブラインドサッカーなどが例として挙げられます。様々なシチュエーションでアクティビティを行うことで、楽しみながらコミュニケーションが活性化し、チームワークが育まれます。また、体を動かしたりすることは気分転換にもつながります。
また、経営陣への共感を高めたいならば、役員会議の議事録を全社員に公開したりするなどの施策が考えられます。より情報をオープンにすることで、上層部の意志決定に不安を持つことがなくなるでしょう。
従業員エンゲージメントが高い企業例
株式会社リンクアンドモチベーションが発表した、「組織のエンゲージメントスコア」が高い企業第1位は、佐竹食品グループです。(創業年1969年 従業員数1800名)「日本一楽しいスーパー」をビジョンに掲げ、低価格販売と品質重視の製品開発が特徴の業務用食品流通スーパーチェーン「TAKENOKO(タケノコ)」を運営しています。
2008年の組織サーベイ導入以降、「ありがとう総会」や「7つの研修」など価値観共有の機会を多数用意しています。階層別研修や新卒採用強化をはじめ、人事施策にも注力しています。
従業員のエンゲージメントを向上させ愛着のある企業へ
もともとエンゲージメントという言葉には「愛情」「愛着」などの意味があります。従業員がもっと会社に愛情を持つようになれば、エンゲージメントが向上し、イノベーションや会社の成長につながっていくのです。競合との差別化を図るために人材の育成に力を入れる経営者、人事の方は多くいらっしゃると思います。ぜひ従業員のエンゲージメントに注目し、従業員が愛着をもてるような企業を作りあげていってほしいです。
人材確保・生産性UPを支援するBtoB決済
Paidで面倒な決済業務をすべて自動化。貴重な人材を有効活用できるので、生産性向上につながります。