【3分でわかる】信用スコアとは?実態と特徴を徹底解説!
ここ最近、「信用」という無形のものをスコア化し、サービスと連携させる企業が増えてきています。
Yahoo! やNTTドコモが導入を始めたということで、より一層注目を集めています。
そこで今回は、「信用スコア」の実態とその事例について紹介していきます。
「信用スコア」とは
発祥は中国
「信用スコア」という言葉は、中国の超大手企業であるAlibabaやTencentによって広められました。中でも、Alibabaの展開する「芝麻(ゴマ)信用」が中国国内で絶大な存在感を放っています。
「信用スコア」が広まったきっかけは、中国政府が施行した『社会信用システム構築計画』という政策によるものです。中国で多発している不正取引を削減するために信用レベルを意識させて、健全な社会システムを構築していこうという狙いによって実行されました。
「信用スコア」の特徴
「信用スコア」とは、簡潔に述べると『各個人に対する信用度を数値化したもの』のことです。例えば、Alibabaの提供するサービス『アリペイ』では主に以下の5つの観点から350~950点の中で採点されます。
・身分特質…社会的ステータスや高級品の消費など
・履約能力…支払い能力
・信用歴史…クレジット履歴
・人脈関係…交友関係の社会信用スコア
・行為偏好…消費行動の偏り
(引用元:http://tamakino.hatenablog.com/entry/2018/05/30/080000)
一般的には700点あたりが相場とされていて、点数が高いと「ビザ取得が簡単になる」「ホテルでのデポジットが無料になる」などの利点があります。一方で点数が低い場合、交通機関で移動が制限されたり、就活の際に弊害が生じたりします。
すなわち「信用スコア」とは、その人が信用できる人かどうかを事前に数値化し、リスクを判断する指針として利用されています。この仕組みを企業に導入することで、金融機関であればお金を貸していい相手かどうかを判断することができ、一般企業でもサービスを提供すべき相手かどうかを見極めることができます。
「信用スコア」を上げるには
「信用スコア」は高ければ高い方がいいのは確かですが、「どうしたら上がるのか?」「そもそも何を基準に点数をつけているのか?」などの疑問があると思います。
まず、「信用スコア」に最も重要なのはデータ量 です。ほとんどの採点をAIが行うので、学歴や職歴、年収などの『信用に足る人物」であるというデータがあればあるほど、より高い点数を出してくれます。
また、採点後の行動も重視されています。なぜなら、AIは「信用スコア」が高い人の特徴的な行動を認識・記憶し、アルゴリズムに組み込むからです。例えば、今の時代SNSなどで行動や言動をチェックすることができるので『より丁寧な言葉遣い』をしているかどうか、クレジットカードの引き落とし時に『余裕をもって残高を残しているかどうか』などが見られていいます。
日本での「信用スコア」導入事例
Yahoo!
Yahoo! は2018年10月10日に、自社の持つビッグデータを基に独自のスコアを作成し、「信用スコア」を用いた実験をすると発表しました。主に、スコアの高いユーザーに今まで以上に満足してもらえるような特典を付与したり、Yahoo! と提携する企業に対する利便性向上や課題解決などを目的として実施を予定しています。
上図のように、Yahoo! はユーザーの「信用スコア」を採点し、その結果を提携企業に提供することで、自社の持つビッグデータを最大限活用していく狙いがあります。しかし、全員をターゲットにするわけではなく任意で実施するということから、日本で完全な「信用スコア」を導入するには文化的な難しさがあることがうかがえます。
(引用元:https://boxil.jp/beyond/a5591/)
NTTドコモ
NTTドコモは2018年10月17日に、スマートフォンの利用状況などを基に、「信用スコア」を金融機関向けサービスとして来春から始めると発表しました。
具体的には、回線の利用機関や携帯料金の支払い状況から算出したスコアを金融機関に提供するサービスです。金融機関は、その信用スコアを確認してから利息や融資の判断をすることが可能になります。加速する携帯会社の競争下において、NTTドコモは携帯電話ならではの手法を用いて一歩リードするといった狙いがあります。
(引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3658458017102018TJ1000/)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今まではある程度ユーザーや顧客の表面的な部分でしか判断できなかった「信用」が、「スコア化」されることで安心してお金の貸し出しやサービスの展開ができるようになりました。「信用スコア」を導入することで、世の中の悪質な取引が減ることを願うばかりです。
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