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クラウドで経営や営業を見える化!コンサルティングの新しいカタチとは【NIコンサルティング前編】

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企業を存続する上で経営は非常に重要です。

戦略的に存続可能な経営をしていくために、コンサルティング会社を使っている企業も多いのではないでしょうか。コンサルタントの指示通りに動くことができればいいですが、もちろんそうはいかないことも出てくると思います。そうなったときに、いちいちコンサルタントに指示を仰いでいると両者にとって効率が悪いと思いませんか?

今回はこうしたコンサルティングの非効率さを改善するために、経営を可視化するクラウドサービスを提供している株式会社NIコンサルティングの代表取締役 長尾一洋様にお話を伺いました。

前編では、長尾様が起業するきっかけとなった従来のコンサルティングの課題や、それを解決するために同社が提供しているサービスについてご紹介します。

非効率的で労働集約的なコンサルティングに革命を

コンサルティングの新しいカタチを目指して


ーまず、長尾様が起業した経緯を教えてください。
「新卒からコンサルティング会社にいましたが、その頃からコンサルティングの非効率さに課題を感じていました。クライアントの会社に行ってコンサルティングする時間が売上になるので、どうしてもサービスを提供するにあたっては費用が高くなります。その割に24時間365日分しか売ることができないので、稼ごうと思うとかなりのハードワークにならざるを得ないのです。

また一方で、指導に行ったときには偉そうなことが言えますが、実際に実行するのはご本人たちです。我々が代わりに実行することもできないので、理屈で終わることも多いわけです。そこをいかに標準化したりシステム化したりできるかが重要だと感じていました。

つまり、コンサルタントが言ったことを実行する、標準化するためのツールを提供することで、コンサルタントがいちいちクライアント先に行かなくてもやるべきことができるようになるのではないかと。「コンサルタント」というとかっこ良さそうなイメージがあるかもしれませんが、実際は労働集約型で理想的だとは言えません。そこで、新しいコンサルティングの形を実現しようと思って会社を立ち上げました。」

ーそこで立ち上げられたのが「NIコンサルティング」ですが、この「NI」はどんな意味が込められているのでしょうか。
「「NI」は「Network Identity」の略です。企業という箱に社員が出たり入ったりするのではなくて、社員一人一人がネットワークすることで、アイデンティティを保っていく。そういう企業のあり方に変わっていくだろうと思ってコンセプトにしました。

人と人が結びついたときに、「1+1=2」ではなくて“+α”を生む、つまり人と人がネットワークしていくことによって、より相乗効果を生むと思うんです。今でこそ働き方改革が推進され、社員が一つの会社に一生勤めるということは不可能になりつつありますが、クラウドソーシングや副業、兼業といった働き方が当たり前になると、この人のアイデンティティはいったい何なのかとなりますよね。

今まではA社の社員だったが、今はA社の社員だけどB社の社員でもある。そういう人をネットワークして、どう組織的に生かしていくかと考えたときに、大事なのは彼らをつなぐためのICT技術です。当時はまだインターネットがなかったのですが、徐々に普及していきようやく現実的になってきました。」

経営を見える化し、やるべきことを標準化させる


ー実際に起業されて、コンサルティングの新しいカタチとしてどんなサービスを提供されているのですか?
「可視化経営システムと呼ばれる、その名の通り「経営を見える化するシステム」を提供しています。導入にあたってはコンサルタントが介入し、そのタイミングで経営のやり方を見直したり、そのシステムに実際の経営をどう落とし込むかをコンサルティングします。あとはシステムを動かしていくだけです。何か問題があれば弊社にアラートが飛んできて、生身のコンサルタントがクライアントのところに飛んでいくという仕組みです。」

ーつまりコンサルタントが言ったことを標準化するためのツールということですね。アラートというのは具体的にどんな状態で出るのでしょうか。
「運用の稼働率など、システムがしっかり動いているかを確認しています。クライアントが問題に気付く前に、コンサルタントにアラートが出ることが重要です。自覚症状が出てからでは手遅れで、平気な時に健康診断を受けておくことが予防につながるのと同じです。

クライアントご本人たちは気付いていないけど、我々からみると運用上問題があるという状態に対してコンサルタントがクライアント先に行ってアドバイスをするわけです。料金として発生するのは月額の基本料だけです。

こうしたシステム自体には競合の会社がいますが、それに付随して生身のコンサルタントがクライアント先に行くというのは他社との大きな違いです。逆にコンサルティング業界で見たときにも競合はいますが、彼らはシステムは使っていません。このシステムと生身のコンサルタントが融合したサービスというのが大きな特徴です。」

営業の生産性を上げるAI秘書

属人化しがちな営業情報をクラウド管理

ー提供サービスの中で「AI秘書」はどんなサービスなのでしょうか。
「AI秘書は2016年から提供しているSFA(Sales Force Assistant)サービスになります。さまざまな顧客情報や商談の履歴、クレーム情報、営業マンのスケジュール情報などをデータ化し、いろいろなチェックやお知らせができるツールです。もともとは電子秘書という名前だったのですが、それに学習機能をつけたのでAI秘書という名前にしました。

例えば、そろそろこのお客様のところに行った方がいいとか、間が空きすぎているとか。そういった通知が出ます。それが以前の電子秘書の場合は以前の商談から何日以上経ったらお知らせするというような設定が必要だったのですが、2016年のAI導入以降は、AIが過去の商談内容を分析にして適切なアドバイスをしてくれるのです。

ただ、AIを導入しているとはいえ、1社単位での導入なので、ディープラーニングするほどのデータ量がないという側面もあります。ですので、AIの最先端の技術を使っても解析できない部分もあるのです。そこで当社が約30年で培ったコンサルティングの知見やノウハウも取り入れたエキスパートシステムに、テキストを読んだりするところのAIを組み合わせているのがAI秘書です。さらに、AI秘書からのお知らせを受けた営業マンが役に立ったかどうかをフィードバックすることによって、AIが学習していきだんだん賢くなっていくという仕組みです。」

ーAI秘書を導入している企業様は、どんな課題を持っているのでしょうか。
「一番は営業力の強化です。営業は特に属人化しているので、営業担当が外出していると戻ってくるまで何も分からないとか、担当がやめたら顧客情報が分からなくなるといったことが起こります。そこで営業の見える化をしようと。

また最近は働き方改革も推進されているので、営業情報をクラウド管理しモバイルでも閲覧できるようにすることで、営業マンが外に出ていても仕事ができたり、営業マンがいちいち会社に戻らなくても内勤の人が代わりに処理できたりが可能になります。そういう営業の生産性を上げるニーズも存在しています。」

AIでこれまで気付けなかった相関を見つける


ー今後、AIの活用という軸ではどんな展開をお考えですか?
「まずは学習能力をどんどん上げていきたいですね。あとは先ほども言ったように1社1社のデータ量はそこまで多くないので、そこからの学習は難しいのですが、クラウドサービスとしては5000社超の会社に導入いただいています。

そのデータを集めると結構なデータ量になるので、そこから生産性の高い営業マンの特徴などをAIで分析をしてそれをクライアントにフィードバックする、ということが今後できればいいなと考えています。そうすれば、我々がまだ気づいていない未知の相関を見つける仕組みになるのではないかと思います。」



前編はここまで。
営業が属人化しやすいというのはよく聞く課題ですが、たしかにコンサルティングにおいてもやるべきことが標準化されれば効率的な経営改善ができるのではないでしょうか。コンサルティングをインターネットを使って効率化して変えていくべきということを、インターネットが普及する前から構想されていたというのは非常に興味深いところでした。

後編では、同社の今後の展望や長尾様がお考えになる働き方改革のポイントについてお伺いします。

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この記事を書いた人:

高澤夏紀

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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