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カスタマーサクセスとは?|SaaS・サブスク型ビジネスに必須!定義・CSとの違い・メリットも解説

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カスタマーサクセスは顧客の課題を解決し、彼らを成功に導くために重要な概念です。
日本でも先進的な企業は既に取り入れている仕組みで、近年、SaaS業界などのスタートアップ界隈を中心に注目を浴びています。

本記事では、カスタマーサクセスの定義やカスタマーサポートとの違い、さらにはその重要性についても解説します。

カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスの定義

カスタマーサクセス(Customer Success)は、日本語に直訳すると「顧客の成功」です。
これは、製品やサービスを使用する顧客に対し、彼らの望む結果を達成できるようにサポートするビジネスメソッドです。効果的なカスタマーサクセスは、解約率低下や売り上げ向上に効果的であるとされています。

多くの企業が近年、「顧客第一主義」を掲げていますが、カスタマーサクセスはこの、顧客第一主義を極限まで突き詰めたものだといえるでしょう。

カスタマーサポートとの違い

「カスタマーサクセス」というキーワードが騒がれるようになりましたが、カスタマーサクセスがどのようなものなのかということは、一般にあまり知られていません。

実際、カスタマーサクセスの業務内容というと、問い合わせ対応やユーザーサポート、顧客満足度の測定、既存顧客のフォローといった、カスタマーサポートと似たような業務を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
確かに、業務内容だけを見るとカスタマーサクセスはカスタマーサポートと非常に似ています。

カスタマーサクセスがカスタマーサポートと決定的に異なる点は、行動が能動的である点です。
カスタマーサポートはクレーム処理や不満解決など、顧客からの問い合わせに対応するのが主な業務です。コールセンターをイメージすると分かりやすいですが、カスタマーサポートは顧客が抱えている問題の収束を主な目的としており、問い合わせ・クレームなどがあってはじめてアクションを起こします。そのため、その姿勢は受動的です。

一方で、カスタマーサクセスは顧客を成功に導くことを目的としているため、アクションの起点は顧客ではなくサービス提供側です。この姿勢こそ、カスタマーサクセスが能動的であるといわれるゆえんです。

カスタマーサクセスはなぜ重要視されるのか

一番の目的は「解約率の低下」

SaaS業界では、サブスクリプション型のビジネスモデルを採用する企業が多いです。毎月の売り上げは少額でも、それが数年にわたって積みあがることで利益を生み出す仕組みになっているのです。

ビジネスの立ち上げには当然、様々な経費がかかります。一般に、サブスクリプション型ビジネスで開発費用も回収するためには、顧客に1〜2年以上継続してサービスを利用してもらう必要があるといいます。

つまり、もしも多くの顧客が2年以内に解約してしまった場合、事実上赤字となってしまうのです。

また、高い解約率はサービスそのものの価値をも下げかねません。顧客が解約をする理由は、そのサービスを「継続する価値のないサービス」だと認識したからです。そのため、そのサービスを再び利用することはほとんどないでしょう。そして「価値のないサービスに利用料を払った」という経験は、顧客にネガティブな印象を与えてしまうため、口コミなどでサービスの評判が下がってしまう恐れもあります。

解約率の高いサービスは、そもそも「価値がない」というイメージを持たれやすくなってしまうのです。

SaaS型サービスの解約を防ぐには、顧客に「価値のあるサービスだ」と思わせ続けることが重要です。そのためには、サービスを通じて顧客に成功体験を積ませることが重要なのです。

製品契約前にも役立つ

カスタマーサクセスの考え方は、製品を契約する前にも役立ちます。今までは、サービスの契約までは営業が、契約後はカスタマーサポートが顧客のサポートを行うことが一般的でした。

しかし、カスタマーサクセスは、営業とカスタマーサポートの両方にアプローチする役職です。したがって、契約前から契約後の動きを見通して顧客にアプローチすることが出来ます。顧客の課題を理解したうえで製品の価値を届けるプロセスの設計や提案を行うことで、顧客の成功体験を理解してもらうことが出来るのです。

この手法は、従来の営業が行っていたものと似ていますが、契約を取るだけではなくその先にある成功体験に焦点を当てるという点で、より顧客に寄り添った提案をすることが出来るというメリットがあります。

まとめ

今後ますますの市場拡大が予想されるSaaSやサブスクリプションビジネス。そこで必要となるのが「カスタマーサクセス」という概念です。
まだメジャーなキーワードではありませんが、今後注目を浴びることは間違いないでしょう。よりよいサービスを作るためにも、今一度自社の「カスタマーサポート」システムについて考え直してみてはいかがでしょう。

カスタマーサクセスの導入・運用を手助けするツールの紹介はこちら:【業務効率化】おすすめカスタマーサクセスツール4選

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この記事を書いた人:

鈴木まい

Paid学生インターン。趣味はミュージカル鑑賞です。家にスマートスピーカーを置くのが密かな夢です。

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