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「プロダクトマネージャー」の役割と必要な資質とは?ベンチャーの成長を支える

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「プロダクトマネージャー」という職種をご存知でしょうか?まだまだ日本では定着していませんが、アメリカなどではすでに確立されたポジションとして重要視されています。それでも最近では日本でもプロダクトマネージャーを置くIT企業も増えてきており、注目を集めています。そこで今回は、元Googleでプロダクトマネージャーとしての経歴を積んだ、クービック株式会社の代表取締役社長 倉岡寛様に、プロダクトマネージャーについて教えていただきました。

Googleでプロダクトマネージャーの経験を持つクービック倉岡様にインタビュー

ユーザー目線で不便に感じていることをサービスとして提供


―まず、倉岡様の経歴とクービックで提供しているサービスについて教えてください。

「私は、新卒でGoogleに入社してプロダクトマネージャーとして検索エンジン周りを約4年間担当していました。そのあと、グリーに転職したのですが、ちょうどグリーが海外進出をしようとしていたときで、アメリカ支社の立ち上げに携わりプロジェクトの責任者という形で2年半在籍しました。そして、起業してクービック株式会社を立ち上げました。

クービックをやろうと思ったのは、電話の予約がすごいアナログで不便だと思っていたからです。せっかくスマホがあって、世界ではUberやAirbnbといった予約サービスが普及しているのに、日本ではレストランやマッサージのお店を予約するには、空いているお店を探して電話して、というアナログな方法しかありません。ユーザーである消費者の目線で不便だと思っていることを、企業向けのサービスとして提供しようと思って始めたのがクービックです。どんなサービスでもそうだと思いますが、やっぱりユーザーファーストが重要で、使っていてストレスがないサービスでないと世の中に広まっていきません。Googleやグリーにいたときに、そういう目線は身に付いたかなと思います。」

プロダクトマネージャーはプロダクトの責任者=ミニCEO


―では次に、プロダクトマネージャーについて伺いたいと思います。プロダクトマネージャーって、そもそもどんな仕事をするポジションなのでしょうか?

「定義は難しいですが、ミニCEOとも呼ばれるプロダクトの責任者のことです。サービスの方向性やビジョンをプロダクトに反映するうえで、戦略はもちろん、デザインや開発、広報に集客と、プロダクトに関わる様々な領域のすべてをやります。権限はないけど責任がある人だと思っています。

例えば、エンジニアがシステムを作っていくうえで、リソースが足りないとかデザインとの意見が合わないとか、いろいろとロードブロックになるものがあります。それを取り除いてスムーズに開発ができるように他のチームと調整したり、方向性を修正したり、そういったことも仕事に含まれます。

CEOはやはり会社のトップなので、従業員のキャリアだったり雇用だったり、いろんなことを考えないといけません。一方プロダクトマネージャーは会社全体の成功というより、サービスの成功に責任を負っている、という点で CEO とは異なります。」

―プロダクトマネージャーがいることで、どんなメリットがありますか?

「やはり『責任者』が役割として明確になるところだと思います。プロジェクトを進めるうえで、デザインはこう言っている、エンジニアはこう言っていて、マーケティングはこう言ってって、いろんな人がいろんなことを言っていたら混乱が生じます。そこをプロダクトマネージャーがハブとなって、『プロダクトをこうしていこう』という目的を明確化することで、開発などをスムーズに進めることができます。」

ベンチャー企業がプロダクトマネジャーを置くポイント

ベンチャー企業はまず「PMっぽい人」をPMにすべき


―貴社もベンチャー企業として急成長されていますが、プロダクトマネージャーをどのように活用されていますか?

「もともとは、自分自身がプロダクトマネージャーを経験していたこともあり私がプロダクトマネージャーをやっていたのですが、やはりCEOでもありプロダクトマネージャーでもある私が言っていることと、純粋なプロダクトマネージャーが言っていることだと、違うように聞こえてしまいます。なので、他の人をプロダクトマネージャーとして置くことにしました。そうするとやっぱり変わっていきました。また、今まで私がやっていたことをプロダクトマネージャーに任せられるようになったので、CEOにしかできない仕事に時間を割けるようになりました。プロダクトマネージャーに聞けば今の状態なども全体が把握できるので、非常に楽になりました。」

―ベンチャー企業がプロダクトマネージャーを置く際に気を付けるべきことがあれば教えてください。

「カスタマーサービスの人やエンジニアなど、サービスについてよく知っているプロダクトマネージャーっぽい人っていると思うんですけど、最初はそういう人をプロダクトマネージャーにした方がいいです。特にアーリーステージのスタートアップはプロダクトが会社の中心に位置づけられることが多いので、日頃ユーザーの課題に向き合っている人がプロダクトマネージャーになるのがよいと思います。
それに小さい会社だと、いくらプロダクトマネージャーができるからって別の会社から呼んだりすると、相性が合わなくてうまくいかなかったりするので、チームとして合うかどうかは意識した方がいいですね。」


―最後に、プロダクトマネージャーにとって重要な資質は何でしょうか?

「大事なのは、周りの人の力をいかに引き出せるかだと思います。今までいろんなプロダクトマネージャーを見てきましたが、やっぱりうまく回せる人って、周りから助けられている人だと思います。その理由は、『この人が頑張っているから助けてあげよう』とか『この人が言っていることならやってみよう』とか様々ですが、最初に申した通りいろいろな人とコミュニケーションを取って調整することが必要なので、信頼されるかどうかは大きい要素です。
あとは、責任があるという部分がやりがいとしてある反面、デザイン、エンジニア、広報、マーケティングなどいろいろな人と接して全体を調整する際にメンバーの板挟みになったりすることも多いので、メンタルは強くないとできないかなと思います。

今はまだ日本でのプロダクトマネージャーの認知度が低いので、プロダクトマネージャーを目指す人はなかなかいないのが現状です。そもそもプロダクトマネージャーができそうな人がいても、そういうスキルがある人は日本だと特に起業していたりします。しかし海外だと、プロダクトマネージャーはミニCEOと言われるくらいですから、花形のポジションとして確立されていて、キャリアパスの一つとされています。日本でももっと認知が上がって、プロダクトマネージャーを目指したいという人がでてくるようになるといいですね。」

サービスの成長スピードを上げるのに重要な役割

倉岡様、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。ベンチャー企業ではスピードを持って、よりよいサービスを提供していかなければなりません。サービスの方向性を決めても、それを実現するうえで責任の所在がばらばらで社内調整などに時間がかかってしまっている場合は、プロダクトマネージャーを置いてみてはどうでしょうか。

会社名
クービック株式会社
住所
〒141-0022 東京都品川区東五反田 2-3-5 五反田中央ビル 7F
事業内容
予約システム「Coubic (クービック)」及び、サロン当日予約「Popcorn (ポップコーン)」をはじめとする各種インターネットサービス
URL
https://coubic.com/
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この記事を書いた人:

高澤夏紀

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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