市場規模11兆円!IoTの概要と商品例、ベンチャーの参入分野とは【後編】
前編では主にIoTとは何かを紹介しましたが、後編ではベンチャー企業の開発したIoTデバイスやIoT市場への参入について紹介したいと思います。
★前編はこちら
目次
大手企業だけじゃない!ベンチャー企業が開発したIoTデバイス
IoTといえば大手企業が開発したスマートハウス、スマート家電等が有名ですが、ベンチャー企業が開発したものを紹介したいと思います。
IoT電球「TeNKYU」
http://tenkyu.net/
TeNKYUとはフルカラーLEDと人感センサーを搭載するスマート電球で、インターネットに接続することにより、あらかじめインストールしたアプリと連動した動きをするようになります。
アプリの例をあげると、天気予報をインターネットで取得し、雨の降る確率が高いときに、人の外出をセンサーが感知すると青く点灯することによって人に知らせます。また、高齢者向けの機能もあり、センサーが長時間に渡り人を検知しない場合、事前に登録してあった親戚や医者に通知されます。
人感センサーとフルカラーLEDを搭載してインターネットにするだけで、多くの機能が実現するのはIoTの持つ可能性を感じさせますね。
スマートマットレス「Luna」
https://eightsleep.com/
Lunaとは温度や睡眠を感知するスマートマットレスで、感知したデータを学習し、寝ている間のベッドを適切な温度に保ったり、朝に睡眠が浅いタイミングでアラームを鳴らすことができます。
インターネットに接続されているため、寝る前にスマートフォンでベッドの温度を事前に上げておいたり、他のモノにIoTが導入してあれば、マットレスのセンサーと連動して、鍵を閉め忘れて眠ってしまっても自動で鍵を閉めたり、起きたタイミングでコーヒーを自動で淹れたりしてくれます。
睡眠チェックデバイスであるのに他のウェアラブルデバイスのように身体につけておく必要がなく、普段の生活の中に溶け込みやすいIoTデバイスのため、スマート家電との相性の良さも相まって、かなり人気の商品です。
ベンチャー企業が参入しているIoT市場はどこ?
ベンチャーが参入できる可能性
2021年におけるIoTの国内市場規模11兆円というのは、現在のコンビニエンスストア市場や、医療用医薬品市場の規模を超えるものですが、どうしてそれほどの市場規模になると予想されているのでしょうか。
IoTの特徴として、今あるモノが全てIoTと置き換わることができるというものがあります。そのため、今までは大企業が独占していて、ベンチャー企業や中小企業が入るスキマの無かった分野でも参入することができます。またモノだけでなくシステム自体にも参入する幅があり、自社の得意分野を生かすことができるためだと考えられます。
ベンチャーが狙っている分野は2つ
ベンチャー企業が多く参入している分野では、生産・物流・マーケティング分野と医療・ヘルスケア分野の2分野で、そのなかでも医療・ヘルスケア分野にてベンチャー企業の設立数の増加が顕著です。
動きや体温を検出するセンサーを持つIoTと、医療や介護は相性が良く、ウェアラブル機器と組み合わせることによって、今まで以上に詳細かつ簡単に健康状態のモニタリングをすることができます。また、IoTが普及することにより、これまで必要だった人員や機器が節約できるため、人手不足の解消や医療費等にかかる税金が削減できることになるでしょう。
高齢化、財政赤字、人手不足が叫ばれる現在において、それらを解決できると期待されています。
IoTが人々の生活を大幅に変えることになる
どこでもインターネットに繋がり、コンピューターが利用できるユビキタスネットワーク社会となっている現代ですが、ユビキタスネットワークを発展させたIoT時代へと入ろうとしています。ユビキタスネットワークによって、個人がそれぞれスマートフォンを持つことを可能にし、人々の生活が大幅に変わったように、IoTも同じく、人々の生活を大幅に変えることとなるでしょう。
また、ベンチャー企業が医療やヘルスケアの分野やその他の分野に参入することによって、高齢化や、人口減少により経済の停滞が心配されている日本を救うことになるかもしれませんね。
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