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日本人の働き方をもっと自由に。ローカルサービスの集客を支援するZehitomo【インタビュー前編】

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昨今、働き方改革の影響もありさまざまな働き方が注目され、フリーランスとして働く人も増えてきています。ただ、実際にフリーランス一本で仕事をしているかというと、十分な仕事を得ることができず副業としてやっていたり、本来のやりたい仕事以外も受けざるを得ない人も多いのが現状です。

そこで今回は、フリーランスや中小企業の専門家の「集客」における課題を解決するためのプラットフォーム「Zehitomo」を展開する株式会社ZehitomoのCEO ジョーダン・フィッシャー様にお話を伺いました。

前編では、現状のフリーランスが抱える課題やZehitomoがそれをどのように解決するのかをご紹介します。

フリーランスや中小企業がより豊かな働き方を実現するには

日本の「非効率」を解決したい


ー日本で起業しようと思ったきっかけを教えてください。
「2008年から、アメリカの金融機関の日本支社でエンジニアとして働いていました。友人は皆、シリコンバレーに行ってしまったのですが、僕だけは日本に来ました。そこでは、専門性の高い領域でグローバルなプラットフォームを作ったり、電子株取引のセールストレーダーになったりと多様な経験をしてきました。

その中で、常に僕のテーマだったのが『問題解決』です。バックグラウンドがエンジニアということもあり、最終的には自分が何もしなくていいように、様々なことを自動化したいと思って努力をしていました。今でも常に生産性を上げるために自動化の方法を考えています。

さらに起業のきっかけとなったのは、日本という国の特徴です。日本はとても住みやすい国だと思います。金融市場は毎日同じ時間に開きますし、電車は時間通りに来ますし、レストランでは世界一おいしい食事ができます。

しかし、サラリーマンの生活以外のところではかなり『非効率』だと感じました。例えば、自分の結婚パーティーを企画するときに大変さを感じました。ある決まったプランを利用したいのであればいいですが、こんなことができるカメラマンを用意したいとかDJを呼びたいとかアレンジを加えたいと思ったときに、それぞれ別々に選ぶ必要があり非常に 手間がかかりました。また、選択肢がたくさんあるなかで自分にとってベストな選択をするのはかなり難しいことだと思ったのです。

結局、周りの友達の中にフリーランスでカメラマンやDJをやっている人がいたのでお願いできましたが、そもそもツテなどがなければそういう人たちを知る術がありません。逆に彼らも情熱を持って仕事をしているのに、集客やお客様との接点を持つのに苦戦しているという現状があります。式場やカメラマンをプランから選び、アレンジをきかせたくても自分で専門家を探さないといけない日本のシステムは面倒ですが、それに代わる納得のいく方法もないわけです。」

ーたしかに、日本ではそういうケースが多いかもしれません。
「効率の悪さを感じたのは、結婚式のときだけではありません。僕がよく例に出すのは、自分の家に防音ガラスを設置しようとした時のことです。大手の不動産会社が管理している物件なのでそこのコンシェルジュに依頼をしたところ、なぜか僕のマンションも不動産会社も東京にあるのに、わざわざ大阪の業者がサイズを測りにきたり、いろいろなところに電話したりで、見積もりを出すだけで一カ月もかかりました。

その挙句受け取った見積もりは400万円という高額なものでした。確かに、質のいいガラスでしたし、窓の数も多かったので高いのは当然ですが、その値段が本当に適切なのか疑問に思いました。

そこで自分たちで防音ガラスについて色々と調べ、とある近くの会社に問い合わせたところ、口頭ですぐに大体の見積もりを出してくれて、計測にもすぐに来てくれました。最終的な見積もりも最初に口頭で聞いた金額とほとんど同じで、しかもその金額は40万。最初に頼んだ会社の10分の1でした。同じ質の高い防音のガラスなのに、です。

もちろん最初の会社も悪気があって金額を高くしたわけではなく、ただ今までがそういうプロセスだったからというだけなのだと思います。ガラス1枚を売るのにも様々な仲介業者を挟んでいるので、見積もりにも時間がかかるし、手数料がかさんで、商品の価格も高くなっているのです。」

プロと依頼者にとってWin-Winの関係を提供

ーそうした悪しき習慣みたいなものを変えていきたいと。
「はい。日本には、高い技術を持った企業や職人がたくさん存在します。しかし、消費者と直接繋がることができずに、広告と営業に時間とお金がかかり、その割に集客の費用対効果が見えづらいのが現状です。その無駄を削減することができれば、消費者は早く手頃な商品を手に入れることができ、企業や職人はより多くの顧客を獲得することができます。まさにWin-Winになりますよね。

それに日本は、他の先進国と比べても生産性の低い国だといわれています。特に中小企業は、深刻な人手不足に悩んでいます。

人手不足を訴える企業が多い、つまり社内の手が回っていない主な原因は、一つ一つの業務がきちんと把握されず、知識もないメンバーや他に得意なことがあるメンバーがその業務に取り組まなければならないためです。 企業や個人の専門家が、自身が得意とする仕事に割く時間を増やすべきですし、インターネットを活用することで業務にかかる時間や手間、費用をなくし、依頼側もネットショッピングのように数回のクリックでプロの仕事を注文できたら便利だと思ったのが、Zehitomo立ち上げの動機です。」

ローカルサービスのためのプラットフォーム「Zehitomo」

カスタムとカスタムのマッチングを実現

ーそこで立ち上げたZehitomoは、こうした課題をどのように解決するのでしょうか。
「Zehitomoはローカルサービスを売買するためのプラットフォームです。ここで、ローカルサービスとは、通常オフラインで直接会って依頼するような仕事を指しています。例えば出張カメラマンや習い事、また水道周りの修理やトイレのリフォームといった家周りのことなどです。こうしたオフラインでつながっていたような仕事をオンラインで発注できるようにするのがZehitomoの狙いです。

こうしたローカルサービスがオンラインで発注できないのは、依頼者のカスタムされたニーズに対して、弊社では「プロ」と呼んでいるフリーランスや中小企業の事業者からもカスタムされたオーダーメイドの見積もり提案をしなくてはいけないからです。つまりカスタムとカスタムのマッチングなので、イーコマースというよりはリクルーティングに近い複雑さがあるのです。

しかし、依頼者がある決まった質問に回答することで、プロがどんな提案をすればいいのかが簡単に分かるような仕組みにすることができれば、マッチングを自動化でき、イーコマースと同じアプローチができるのではないかと考えました。依頼者が『私のして欲しいことはこんなことです』と仕事の要求をわかりやすくすれば、それを解決できるプロから提案が来るので、その中から最適な見積もりを決めればよく、タウンページで何百件と電話をしなくても、オンラインの買い物のように簡単に仕事の依頼ができるわけです。」

ーなるほど。では具体的なサービスの仕組みを教えてください。
「まず依頼者は、500以上のカテゴリから、自分の受けたいサービスを選択します。依頼者はどんな条件を伝えればいいのか分かっていないことも多いです。例えば出張カメラマンを依頼するにしても、どういうイベントで何カット必要なのか、屋内で撮るか屋外で撮るのかといった情報はプロにとっては非常に重要ですが、依頼者はその辺りの具体的な内容を決めていない人ももちろんいます。なので、Zehitomoがプロの代わりに必要な質問をするのです。

そして、プロにとって必要な情報をあらかじめ依頼者に聞いたうえで、その詳細をプロに送ります。プロがその依頼者の質問の回答、つまり仕事内容を見て、提案したいかどうかを決めるのです。

この見積もり提案をする際に、リード獲得単価として500円ほどが課金される仕組みです。最初に用意された10個近い質問に答えて、かつ個人情報も入力しているので、プロは非常に質の高い見込み客を安価で獲得できるというメリットがあります。またプロがお金を払って提案するからこそ、依頼者にとっても質の高い答えを得られるようになっています。」


前編はここまで。

後編ではZehitomoの特徴や今後のフリーランスとしての働き方の展望、さらに同社の今後の目標についてお伺いします。

後編はこちら
フリーランスが生産性向上のカギ。Zehitomoで得意な仕事だけに集中できる環境を【インタビュー後編】

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この記事を書いた人:

高澤夏紀

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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