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働き方改革って?ワークライフバランスって?北欧の考え方と制度にみる働き方のヒント

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昨今話題となっている『働き方改革』。
ベンチャー企業のみなさんも気になっているのではないでしょうか。

働く人の視点に立って働き方、ライフスタイル、企業や風土も含めて変えようとする動きが働き方改革です。また、働き方改革が取り上げられるようになったことで、『ワークライフバランス』という考え方がさらに広がり、各企業で支援制度の整備が進められています。

しかし、一言で「働き方」といっても、業界や企業、それらを取り巻く環境や風土によって異なりますし、人によってワークライフバランスの実現も異なりますよね。ベンチャー企業においては成長のスピードによって働き方も日々変化していることかと思います。どうしたら個々に合った働き方を実現できるのでしょうか。企業側ではどのようなことを考慮して制度などの環境を整えていけばよいのでしょうか。

そこで、今回はワークライフバランス先進国と言われる北欧の考え方や働き方の制度についてご紹介します。

ベンチャー企業にも活かせる!北欧の働き方にまつわる考え方と制度

福祉分野への女性の社会進出、労組組織率の高いスウェーデン


1974年に世界で初めて両親を対象とした親保険が導入されたスウェーデン。当初からワークライフバランスの充実を支援するために、男女平等が政策の目標のひとつとして掲げられてきました。

スウェーデンは1960年代に好景気に沸き、人手不足になったことから女性の社会進出を推進してきました。しかし、それまで専業主婦だった女性たちは、自分たちが社会に出た場合の育児や介護といった地域の福祉に不安がありました。そこで、保育所や介護施設を増やす仕組み作りのため、女性は特に福祉分野に社会進出していったのです。

また、1938年のサルトショーバーデン協定後から、法律よりも協約を重視するという労使自治の伝統があり、労働組合の組織率が約70%と高い水準であることが特徴です。

ユニークな考え方と教育で、社会全体の幸福度を高めるデンマーク


世界幸福度ランキング上位常連のデンマーク。今年はノルウェーが1位となり2位でしたが、幸福度の高い国として知られています。そんなデンマークの労働時間は、週37時間までと労使協約で決められていることもあり、定時内で仕事を終えることが当たり前とされています。

これには、hygge(ヒュッゲ/ヒュゲ)というデンマーク独特の考え方が関係していると考えられます。デンマーク語で、『温もりや心地よさ、それらを感じる時間や空間、そのための幸福や満足感』のことで、家族やプライベートの時間を大切にする文化が根強くなっています。

また、デンマークではギャップイヤー(進学や就職までの一定期間)の選択肢のひとつにフォルケホイスコーレというデンマーク発祥の教育機関があります。17歳以上が入学可能なので、若者だけでなく幅広い年齢層の方が在学している環境で、社会との関わり方や生きることについて学びます。

こうしたユニークな教育も相まって、幸福な国と呼ばれるに至っているのではないでしょうか。

業務の自由度が高く、父親の育児休暇をいち早く取り入れたノルウェー


1993年に男女を対象とした出産・育児休暇制度のパパ・クオータ制を最初に取り入れたのがノルウェーです。
両親とも育児休暇をとることが前提とされていて、父親が休暇を取得しないと、母親は休暇を取得する権利を失ってしまいます。育児休暇中の給料は100%支給され、ノルウェーでは父親の育児休暇取得率は90%となっています。

また、株式会社ワークスアプリケーションズが行った、日本・ノルウェーにおけるオフィスワーカーの「働き方」に関する意識調査によると、ノルウェーではフルフレックスまたはフレックス制度の導入の割合と、リモートワークが認められている割合が約80%と、裁量労働制であることも特徴です(北欧全体に当てはまることですが、日本の割合は前者約35%、後者約20%)。

学びが仕事に、最長の休暇制度が整うフィンランド


長期休暇制度の充実は、ワークライフバランス実現の支援で注目される制度のひとつです。

1996年から導入されたフィンランドのジョブローテーション制度は、フルタイムの社員が、代替要員が雇用されることを条件に90~359日の範囲で休暇を取得でき、社会保障から失業手当が支給されます。社員が長期休暇をとれるだけでなく、その期間の代替要員として、失業者や若者にも労働の機会が与えられます。

また、フィンランドでは中学生で職業体験を行うのですが、生徒自ら連絡をとり自分を売り込みます。早い段階から、自分が学んできたことを仕事に対する興味・関心につなげようとする、こうした教育からも、若者にも就労経験のチャンスを、という側面が垣間見えますね。

男女平等世界ナンバーワン、父親の育児休暇最長のアイスランド


ジェンダーエンパワーメント指数比較で1位のアイスランド、男女の格差が最も小さいとされました。また、84%を超える女性が労働に参画していて、これも世界で最も高い数値です。

この背景には国が育児の費用をサポートする制度や、世界最長120日取得できる父親専用の育児休暇制度が挙げられます。もちろん母親の育児休暇もあり、両親で育児休暇をシェアできる期間も設けられています。

しかしながら、男女格差が小さいとはいえ賃金には男女格差が表れているようで、1975年以降度々女性によるストライキが行われています。
アイスランドでは自分たちの行動によって、仕事も私生活も充実させる働き方を実現させているのですね。

さいごに

働き方改革を進め、ワークライフバランスを実現するには、そのための制度を整えていかなければなりません。しかし、当たり前ではありますが、わたしたちの生活(仕事、家族、趣味、学びなど)をどのように育んでいきたいのかを考えていくことも大切ではないでしょうか。
北欧でもベンチャー企業、しかも世界的に知られるような企業が多く存在していますが、そこに至るまでには、今回紹介した考え方などが影響しているかもしれませんね。
北欧の考え方や制度から何かヒントが得られたら幸いです。

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この記事を書いた人:

川村亜衣

川村亜衣

2018年にラクーン入社予定。食べることが大好き。これまで感覚で物事を捉えがちでしたが、メディア運営を通して読者のみなさまにわかりやすい文章をお届けしていきます。

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