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子育て社員の支援は、パフォーマンスを発揮してもらうための手段!出産をキャリアのプラスへ

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働き方改革では、女性活躍の推進も大きな注目を集めています。リモートワークや時短勤務など制度面の整備を進めている会社は多いと思いますが、実際にその制度を活用して出産や育児を経た女性が活躍できるような環境は整っているのでしょうか。

そこで今回は、子育てをしながら活躍する女性社員が多いという、株式会社ビーボの代表取締役社長 武川克己様に取材しました。女性の活躍をどのように実現しているのでしょうか。

ぜひご覧ください。

従業員や顧客の〝なりたい〟の実現を目指して

組織として社会に価値提供をしていきたい

ーまず、会社を立ち上げた経緯を教えてください。
「会社を作ることに対して特別だとは思っていなく、昔から経営者の仲間は多かったので、大きな決心もなく起業しました。自分の専門領域がマーケティングということもあり、1年ほどはマーケティングのコンサルティング業をメインに行っていました。会社を立ち上げた時は、組織を大きくすることはあまり考えていませんでしたね。

ただ改めて、人生における仕事の意味や、世の中に対する事業というものを考えたときに、自らの使命として社会にどのような価値を提供できるかとイコールだなと。そうなるとどうしても1人でできることは限られるので、会社を組織としてどのようにしていくかを考えるようになっていき、事業内容も変えながら人数を増やしていきました。」

ー今では100人以上の組織になっていますが、どんな組織にしていきたいとお考えですか。
「実は、社員が20~30人くらいの時まではかなりワンマンでやっており、それが不満で辞めていく人が多い時期もありました。その時はそれでもいいかなと思っていたのですが、今後の事業と組織の成長を描いた時に、今のやり方ではいずれ限界がくるなと感じました。みんなで創っていく組織の方が強いと実感することも増え、そこから社員が最大限のパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいかを考えるようになりました。

そしてその中で掲げたビジョンが「〝なりたい〟に本気」です。この〝なりたい〟には3つの側面があります。一つは「自分」の〝なりたい〟ややりたいことに本気で取り組むこと。そして「仲間」との〝なりたい〟姿を本気で応援すること。「顧客」の〝なりたい〟姿を本気で叶えるために導くこと。この3つが合わさったところで事業や組織を作っていこうという想いが込められています。」

ワンマン社長が気付いた組織として大事なこと

ーワンマンでやっていく中でこれではだめだと思ったことが、今のビジョンにつながっていると。
「D2C事業をスタートした最初の頃は、小手先のマーケティングだけである程度成長できたのですが、すぐに頭打ちになってしまいました。そんな試行錯誤をしている中で、初めて社員からこういうことをやりたいという提案が出てきて、その提案を受け入れて動いてみた結果、再び会社として成長フェーズを迎えたという過去があります。この結果があって、自分の〝なりたい〟だけで会社を進めていてはダメだなと気付きました。

改めて組織として集まっている限り、皆の〝なりたい〟をしっかり繋げないといけないということを実感しました。さらにそこで出てきた〝なりたい〟は、お客様と対話しているメンバーたちが困っているお客様に対してこういう風にしてあげたいという声が強く、つまり顧客の〝なりたい〟も度外視していたことを痛感したんです。それからは、この3つの〝なりたい〟を常に大切にしています。」

ー今はどんな事業を展開されているのでしょうか。
「今の事業は大きく分けて3つあります。

どの事業においてもカスタマーサクセスという概念を大切にしているのですが、1つ目がD2C(Direct to Consumer)事業です。美容健康系やマタニティ領域をメインに商品の企画開発からマーケティング、ECによる販売からCRMまでを一気通貫で行っています。

2つ目はメディア・アプリ事業です。D2C事業の中でも、マタニティ領域の顧客基盤が非常に強く、ここから始まるライフステージのストーリーに沿ったタッチポイントとして事業を開発しています。”モノ”の提供だけでなく、”コト”というサービスの提供も進んできています。

そして3つ目がキャリア事業の「QOOL」です。産後のキャリア志向女性に特化した「転職サービス・メディア・オフラインサロン」などを提供しています。出産というライフステージがキャリアにとってマイナスになっている優秀でキャリア志向のある女性と、優秀層を獲得したい企業をダイレクトにマッチングしています。」

子育て社員にパフォーマンスを発揮してもらうために

子育て社員を受け入れにくいという社会的課題を解決したい

ーこのキャリア事業の立ち上げには、子育て社員の入社がきっかけだったとか。

「はい。現在の経理の役職者でもあるのですが、その彼女との出会いは出産してから半年ほど経った時期で、すぐに採用を決めようと思うくらい優秀な方でした。しかしその方に転職活動中の話を聞いてみると、保育園がまだ決まっていないのでこれから探す必要があり、さらに見つかったとしても慣らし保育があったりで、入社するのがかなり先になってしまうという状況。なかなか書類選考すら通らなかったと。そして書類選考を通ったとしても、いい返事がもらえないということが多かったそうです。

それを聞いたときに非常にもったいないと言いますか、優秀な人にもかかわらず、他の会社はこんなにも産後の女性を受け入れることができないのだと分かりました。そこで、弊社の採用において、逆にその市場を狙っていこうと考えたんです。つまり採用競合が少ないわけですから。

そんな中、他の会社がなぜ積極的に採用しないのかを聞いてみると、子育て中の女性を採用したとしてもパフォーマンスの発揮のさせ方が分からない、文化をどうつくっていったらいいかわからないという声が非常に多かったのです。

それを聞いたときに、今後どんどん労働人口が減っていく中で、女性の出産をマイナスにとらえるような労働市場では、日本はどんどん衰退していくのではないかという危機感を感じました。それくらい社会的にも大きな課題ですし、この課題を解決できるのは弊社しかいないと思い、この社会課題を解決する事業をつくろうと決めました。また企業が優秀な人材を採用できて、その人材がしっかり活躍してもらえるような事業にもしようと。

実際に、妊娠・出産・育児は一個人にとってマイナスではなく、むしろプラスになると思っているので、それをどう仕事としてもプラスにできるかという仕組みみたいなものも作っていきたいと考えています。弊社では、子育てをしながら時短勤務の中で、生産性高く責任感をもった仕事をしている社員が多くいます。またそんな彼女たちだからこそ出来る仕事も多くあります。

今も育休から復帰した社員には、これまでの経験をもとに、自分にしかできない仕事にどうつなげていくかを一緒に話し合っているところです。常に出産をキャリアのプラスにしたいという想いでやっています。」

子育て社員が自然に活躍できる環境ができていった

ー貴社では、子育て社員がかなり活躍されていると伺いましたが、そういう取り組みに力を入れるきっかけなどはあったのでしょうか。
「正直、そもそも支援しようとも、特別扱いしようとも思っていません。きっかけは、弊社の5人目くらいの社員のWEBデザイナーで、その女性社員は0歳の子供を育てる育休中の母親でした。会社としては、その人にパフォーマンスを発揮してもらわないと困るという状況だったんです。

彼女がパフォーマンスを発揮するためには何が必要かを考え、制度や仕組みを整え、文化を構築していきました。つまり、女性に優しくしようとかではなく、どうすれば一個人がパフォーマンスを発揮できるかが根幹にあるということです。そしてそれは、女性に対してだけの特別なものではなく、個々のパフォーマンスの最大化として、性別関わらず社員一人一人に対しても同じように考えています。

今もその想いは変わっていません。また福利厚生についても、一般的には働く人のためというイメージを持たれている方が多いと思いますが、弊社としては会社を成長させるために福利厚生を使う、つまり従業員のためだけでなく会社のためにもあると考えています。

会社も従業員も同じところを目指していきたいわけで、そのためには個人やチームのパフォーマンスを発揮するための制度が必要です。子供がいる女性であれば柔軟な勤務体制が必要でしょうし、どのライフステージでも常に仕事のパフォーマンスを発揮してキャリアを作っていくのは会社にとっても有益なことですよね。

ですので、個人個人が仕事のパフォーマンスを発揮するために、会社として何が必要かを常に考えて構築していったら、子育て社員が自然と活躍できるようになっていったという感じです。社員が自分のライフステージにとってこういう制度があれば、「うれしい」ではなくて、「パフォーマンスが発揮できる」ということがあれば、会社としてはその制度をつくることを断る理由がないので、そうやって必要な制度を整えています。ちなみにそのWEBデザイナーは数年後に再び出産を経て、また育休から復帰しています。」

ー「働き方改革」の一つの軸にも、女性活躍推進がありますよね。

「そもそもの話ですが、今の働き方改革は残業をさせないようにしたり有給取得を義務化したり、働きたい人を働かせないようにしている側面もあると思っています。世の中の流れなのでそこは順応していきますが、”働くとは何か”の自己定義が、今まで以上に一人一人重要になってきているなという印象です。

女性の働き方についても、もちろん出産して専業主婦になりたいという人を批判する気は一切なくて、それぞれの価値観やキャリアの志向があるので、それを伸ばしたり尊重したりするべきだと思います。そうなると企業としては制度だけではなく、文化が必要になってきます。弊社としては、福利厚生についても先ほどお伝えした通り、それぞれの価値観や志向をもとに一人一人のパフォーマンスをどう発揮するかしか考えていません。」

ー組織としての働き方については、今後どのようにしていきたいと考えていますか。
「今いくつかの事業が立ち上がりつつあるので、こういう事業でこういうキャリアを目指していきたいとなったときに、社内でキャリアチェンジをしやすい環境をもっと作っていきたいですね。それぞれの社員の価値観はその時々で変わっていくはずです。そうなったときに、転職ではなく社内の中でキャリアを構築していける会社であれば、個人も企業も成長していけると考えています。

保育園からの急な呼び出しなどで先に帰らないといけない。そんなときでも罪悪感なく帰れるように
丘の上から手を振って明るく挨拶する文化も。

ちょうど今考えているのは、育休期間中のキャリアアップです。現在この規模にも関わらず、妊娠・産休・育休中の社員が10人弱います。育児自体が仕事に必要なスキルを要するので育児を通した成長はもちろん、育休中にスキルアップできるようなプログラムや会社の仕事が出来る仕組みを考えています。また復帰したら、今まで以上の高いパフォーマンスで仕事ができるようなサポートをしたり、違う職種や事業部で活躍できるなど、産休・育休中の期間をプラスになるように支援していきたいと考えています。」

ー最後に、事業としての展望を教えてください。
「D2C事業を軸にしたライフステージマーケティングの会社にしていきたいと考えています。例えば現在の顧客基盤として強いマタニティ領域であれば、そのビッグデータを活用すれば出産のタイミングがわかります。マタニティ領域からベビー領域など、顧客のライフステージに本当に必要な事業やサービスを開発して、一人一人のストーリーに接続していきながら価値提供を行なっているところです。そして美容や健康・医療など含め、この領域を増やしながら事業展開をしていきたいと考えています。」


いかがでしたか。
女性を特別に支援しようということではなく、いかに個人個人がパフォーマンスを発揮できるかを考えることで自然と女性が働きやすく活躍できるようになっていったというのは、非常に理想的な環境ではないでしょうか。

女性の活躍に課題を感じている会社様は、ぜひ参考にしてみてください。

会社名
株式会社ビーボ
住所
〒107-0061 東京都港区北青山3-3-5 東京建物青山ビル5階
事業内容
D2C事業、メディア・アプリ事業、キャリア事業、コンサルティング事業、医療サービス事業
URL
https://bbo.co.jp/
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この記事を書いた人:

高澤夏紀

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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