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売掛金の未払いが発生した場合に確認すべきこと|売掛金・債権回収①

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BtoB取引では、「掛」取引、つまり後払い決済が用いられることが多いです。後払いは便利な決済方法ですが、商品の販売と代金の回収にラグが生じるのでトラブルがつきものです。なかでも厄介なのは売掛金の未払いです。

商品の販売にはそれなりのコストがかかっているため、売り上げが立ってもそれを回収できなければ資金的にはマイナスになってしまいます。特に中小・零細企業では、売掛金の未回収が原因で資金繰りが難しくなり、倒産してしまう可能性も少なからずあります。

そこで今回は、売掛金の未払いが発生した際に取るべき対処を、2回に分けて解説します。この記事では、最初に確認すべき事柄について説明します。

企業間で確認すべきこと

未払いの売掛金を回収するには、最悪の場合法的措置を取らなければならないこともあります。しかし、それには時間や費用、手間がかかるうえ、取引先との関係悪化は免れません。そのため、穏便に解決するためにもまずは以下の事項を確認しましょう。

自社に不手際がなかったか確認する

不必要に取引先を疑ってしまうと関係悪化にもつながるので、まずは自社側に原因がなかったかということを確認してください。請求書に記載された金額や支払い方法、支払い期限などに誤りがなかったか再度確認し、請求書が取引先にきちんと届いているかということも確認しましょう。

また、単に取引先の経理担当者が請求書を紛失、あるいは見落としているということもよくあります。こうした「うっかり」が原因だった場合、すぐに支払いを済ませてくれる企業も多いので、一度確認の連絡をしてみると良いでしょう。

返済計画を確認する

「うっかり」や確認不足ではなく、取引先の業績悪化などが原因で売掛金の回収が遅れている場合は、いつまでにどうやって支払う予定なのか、先方の返済計画をきちんと確認する必要があります。改めて期限を決め、それまでに振り込んでもらうという形式が一番良いのですが、たいていは交渉の後、取引先の希望も汲んだうえで返済計画を立ててもらうことになります。

このような場合、取引先の資金繰りは厳しい状態に陥っていることが多く、債権者が他にもある場合があります。その場合、自分への支払いが後回しにされないように気を付けなければなりません。全額を一括で支払ってもらうことができなければ、分割払いなども視野に入れて返済の交渉をしましょう。その際には、再び支払いが滞る可能性も考慮して、約束した内容を書面やメールなどで残すようにしてください。

契約内容の確認

契約書の確認

未払いの売掛金について、以下の契約書のうちどれがあるのかを確認してください。

  • 売買契約書
  • 発注書、発注請書
  • 売買基本契約書
  • 見積書
  • 請求書
  • 納品書

売買代金の額について買主が捺印した売買契約書や発注書は、買主が代金額について了解していたことを示す書類なので、法的な売掛金回収手続きを行う場合に役立ちます。

一方、見積書や請求書しかない場合は、法的な手続きに備えて、代金額について買主と合意していたことを示す証拠の準備を検討しなければなりません。

期限の利益喪失条項があるかどうか

「期限の利益喪失条項」とは、買主が1つの売掛金債務の支払いに遅れた場合、他のまだ支払期限が来ていない売掛金債務に対しても支払義務が生じることを定めた契約条項です。売買基本契約書や売買契約書にもよく盛り込まれています。

期限の利益喪失条項の有無は、売掛金回収の場面でも極めて重要なポイントです。

例えば、10月末支払いの売掛金が100万円、11月末支払いの売掛金が100万円、12月末支払いの売掛金が100万円ある場合に、もし期限の利益喪失条項があれば、10月末の支払いが遅れた時点で300万円の請求が可能になります。

一方、もし期限の利益喪失条項がなければ300万円を請求できるのは12月末が過ぎてからです。10月末に支払がなくても、11月中は請求できるのは100万円だけになってしまいます。スピードが重要な売掛金回収において、これは大きな差になり得るため、期限の利益喪失条項があるかどうかは必ず確認しましょう。

商品の所有権移転時期を確認

商品の所有権移転時期(所有権が、売主から買主に移る時期)が契約書にどのように記載されているかということも確認しましょう。

商品の所有権移転時期は主に、「引渡し時」(売主が買主に商品を引き渡したとき)か、「代金支払い時」(買主が商品代金を支払ったとき)のどちらかに設定されています。「代金支払い時」となっている商品に対して売掛金の未払いが発生している場合は、売主が所有権を持っています。この場合は、もし買主が破産したとしても、売買契約を解除して商品を引き揚げることができます。

消滅時効に注意

未払いの売掛金には時効が設けられています。商事債権の消滅時効は5年、商品の売掛金債権は2年、宿泊料・飲食料などは1年です。支払期限日から、期間内に一切の返済がないと消滅時効が成立します。そして、債権者(取引先)が時効を援用すれば、債権は消滅してしまいます。

債権を消滅させないためには、裁判所に訴訟を起こさなければなりません。取引先に定期的に請求書や内容証明郵便を送っていたとしても、それだけでは時効を中断したことにならないので注意してください。

まとめ

未払いの売掛金が発生した場合、なるべく早い段階で必要事項を確認しておくことが大切です。他の業務が忙しいと忘れてしまいがちですが、対処が遅れると取り返しがつかなくなることもあるからです。

債権回収業務に割く時間がない、そもそも未払いの売掛金を発生させたくないという方はPaidなどの決済代行サービスを利用することをおすすめします。

企業を経営するにあたって、代金の回収は非常に重要です。この記事を読んで、未払い金に関する知識を身に着けておきましょう。

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この記事を書いた人:

鈴木まい

鈴木まい

Paid学生インターン。趣味はミュージカル鑑賞です。家にスマートスピーカーを置くのが密かな夢です。

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