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ReTech(不動産テック)とは?テクノロジーの力で不動産業界にイノベーションを起こす

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最近注目を集めている○○Techに、ReTech=不動産テックがあります。不動産に携わる業務は、長らくアナログな作業がその大半を締め非常に非効率なことが多い分野でした。そんな不動産業界をテクノロジーの力で変革を起こそうと、ReTechの動きが活発になってきています。
では、そんな不動産テックとは具体的にどんな技術なのでしょうか。その概要をご説明します。

ReTechとは?

ReTechの定義

ReTechは、英語の「Real Estate(不動産)」と「Technology」を掛け合わせた言葉です。インターネットをはじめ、IoTやAI、ビッグデータ、AR/VRなどの最新テクノロジーの技術を使って、不動産分野のあらゆる不便を解決しようという動きです。

金融とテクノロジーを掛け合わせた「Fintech」は日本でもすでに大きな盛り上がりを見せ、多くの人に浸透されつつある概念になってきています。それに比べるとReTechが日本で注目されるようになったのは最近のことで盛り上がりもまだまだですが、アメリカでは2013年頃からすでに投資家らも期待を寄せる急成長分野であり、多くのベンチャーが参入しています。

ReTechが誕生した背景

ReTechが発展している背景には、そもそも不動産分野にアナログな業務が多いことや、不動産業務の不透明性・流動性の低さという問題があることが大きいと考えられます。また、不動産業者しか見られない情報というのが存在し、消費者との「情報格差」が長年課題とされていました。ITの発展に伴い、こうした不便な部分を解決しようという動きが活発になっていったのです。

アメリカではもともと中古住宅市場の規模が大きいことや、データの流通量が多くオープンにされていたことも相まって、テクノロジーによる革新が進んでいきました。一方日本では長く変わらない商習慣などが障壁となり、なかなかテクノロジーの活用が進んでいないのが現状といえます。

ReTechが解決すること


では、実際にReTechによってどのような変化がもたらされるのでしょうか。その変化を説明する前に、先述したFintechでどんな問題が解決されているのかをご説明します。

Fintechによる金融業界のイノベーション

これまで金融機関のサービスといえば、Web上でサービスの利用申込みができたり、残高や利用明細の照会ができたりなど、金融機関が提供するものがほとんどでした。しかし、IT・ネットワークの変化に伴いスマートフォンやクラウドサービスが普及し、金融機関が提供するサービスをもっと便利に活用したいというニーズが高まりました。

そこで、テクノロジーの力を活かし、銀行からの出入金や資産の残高などを自動で取得するか家計簿サービスや自動で個人の資産を投資管理してくれるサービスなどが誕生し、私たちが生活の中で利用する金融サービスがより効率化されているのです。

ReTechによって期待される不動産イノベーション

では、ReTechはどんなイノベーションを起こそうとしているのでしょうか。

不動産の分野においても、インターネットを活用したサービスは存在します。例えば、不動産が保持する賃貸物件や投資物件の情報をWeb上で探すことができたり、わざわざ店舗に足を運ばなくてもチャットで自分の希望の物件を探したり相談したりすることができるサービスです。しかし、これらのサービスも最終的にはユーザ自身が物件の内覧に行ったり契約時には実際に店舗に出向いたりする必要があります。不動産投資に関しても、物件の売買における査定や情報収集などを自分でしなければなりません。

こうしたアナログな部分をテクノロジーの力を使って効率化し、不動産のビジネスにイノベーションを起こすことがReTechに期待されている効果です。例えば、数ある物件情報の中からユーザに合った物件を見つけてくれたり、物件の情報を入力するだけで査定結果が自動で出るといったサービスです。もちろんユーザにとってだけでなく、アナログな作業が多い不動産業務をクラウドサービスやWebツールによって効率的にする可能性にも期待が寄せられています。
こちらの記事では最近注目を集めている不動産テックサービスを提供している会社をご紹介しています。)

ReTechサービスが生み出す価値

ベンチャー企業を中心にRetech分野に参入している会社が増え、様々なビジネスモデルが誕生しています。そこで提供されている価値は、

・AIやビッグデータを駆使した不動産データベースの活用が進む
・不動産情報がオープンになり消費者の情報過疎が減る
・リアルタイムな物件の価格査定、価格可視化が可能になり物件売買を促す
・希望する物件の自動レコメンドやマッチングにより消費者の利便性が向上する
・IT化により不動産業務が効率化する

などが挙げられます。
これらは不動産取引を活性化し、市場全体を盛り上げることにつながるので、より一層期待されているわけです。

まとめ


いかがでしたでしょうか。不動産分野というと私たちの生活から離れているような印象があるかもしれませんが、物件の購入や不動産資産などは金額も大きく、情報がなければ正しい選択ができません。そうした場面で不動産テックサービスが有益な情報を提供してくれ、適切な提案をしてくれるようになることは非常に重要だと感じます。また、最近では中古物件の活用も進んできており、そこでも不動産テックが一躍買ってくれそうです。
これからの不動産テックの盛り上がりに一層期待が持てますね。

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この記事を書いた人:

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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