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「Fintech Pitch off」に登壇したFintech向けアクセラレータプログラムをご紹介【イベントレポート③】

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これまで、2017年12月14日(木)に開催された「Fintech Pitch Off」で登壇されたスタートアップ企業を紹介してきました。
「Fintech Pitch Off」登壇の注目Fintechサービスをご紹介【イベントレポート①】
「Fintech Pitch Off」登壇の海外Fintechサービスをご紹介【イベントレポート②】

そして今回は、同イベントに登壇した2社のFintech向けアクセラレータプログラムをご紹介します。

スタートアップの成長を加速させるアクセラレータ

そもそもアクセラレータプログラムとは?


定義としては、

大手企業が新興企業(ベンチャー・スタートアップ)に対して協業・出資を目的とした募集行為を開催するものである。」

引用元:Wikipedia

とされています。

「加速する」を意味する「アクセラレート」からきているアクセラレータは、ベンチャーやスタートアップの成長を目的としています。プログラムに参加するためには書類審査やビジネスプランのプレゼン選考が設けられており、審査を通過すると投資に加え、投資家や専門家によるメンタリングや研修、セミナーを受けることができます。
そして、プログラムの最後には外部のVCや投資家を呼んでピッチイベントが行われます。ここでさらに大きな投資を受けることで、プログラムを卒業していきます。多くのプログラムがこの一連のプログラムを数か月の短期間で設定されています。

最近では、ベンチャー・スタートアップの成長だけでなく、大企業がオープンイノベーションとして協業を前提とした「コーポレート・アクセラレータプログラム」も増えています。大企業はスタートアップを組むことでイノベーションを加速したり、スタートアップは足りないリソースを大企業から支援してもらうなど、双方にとってメリットがあります。

では、三菱UFJフィナンシャル・グループと富士通が提供しているアクセラレータプログラムについて、その背景も含めてご紹介します。

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

サイトより引用

https://innovation.mufg.jp/accelerator/

「テクノロジーの進化によって金融機関が今まで得意としてきたビジネスをテイクオーバーされる危機感が、我々をオープンイノベーションに走らせる原動力になっている」と、同社は語ります。
いろいろな技術が出てきて実用化されるまでの時間も短縮されてきているということも背景にあり、これを自前でやるのは大変なうえ、競争に勝つために達成すべきレベルと我々のレベルでできることのギャップが縮まるどころか拡大してきているのが現状だと感じているそうです。

そこで同社ではさまざまなアクセラレータプログラムやハッカソンを実施しており、2015年2月には「FINTECH CHALLENGE 2015」というオープンイノベーションのコンテストを実施し、4社のアイディアを実用化。「DIGITAL ACCELERATOR」というアクセラレーションプログラムはすでに2期完了していて、今3期の募集をしています。内容としては、ベンチャー企業や起業家の方々が新しい事業を開始するのを支援する4ヶ月の集中プログラムで、外部のベンチャーキャピタルやビジネスの専門家、弁護士あるいはUFJの人間がメンターとなってその事業のお手伝いをするというもの。そのプログラムが終わった後に、本格的に事業化や提携の実現性があれば出資などもしています。Fintechはもちろん、幅広い分野で参加企業を募集しているそうです。

富士通株式会社

サイトより引用

http://www.fujitsu.com/jp/innovation/venture/fap/index.html

同社は、昨今の潮流としてテクノロジーが起点となって世の中のデジタライゼーションが起きているなかで、テクノロジーをコアな事業とする会社であるというところで、最新テクノロジーに磨きをかけていこうと考えていると言います。

そこで富士通では、Fintechに限らずすべてのインダストリーにおいて、アクセラレータプログラムやコーポレートベンチャーファンドを用意。そのなかの1つ「富士通アクセラレータプログラム」は、革新的なスタートアップの技術・製品と富士通グループの製品・ソリューション・サービスを組合せ、世の中へ新たな価値を提供することを目的としており、書類審査、ピッチコンテスト、面談によりマッチングされたスタートアップと同社の事業部門が協業検討チームを組み、新たな事業創出に取り組んでいます。

Fintechの領域においては、Fintech企業とタイアップしながら富士通のプラットフォームを利用したサービスでの稼働実績もすでにあるそうです。

富士通は銀行のすべてのシステムを提供できる数少ないプレイヤーとして、いろいろな商品や豊富な稼働実績、お客様といったリソースを保有していることもあり、金融機関自身のデジタライゼーションに加えて、ユーザのデジタライゼーションをスタートアップ企業と一緒に進めていきたいとメッセージを送っています。

まとめ

Fintechが注目され、これまでにないイノベーションを起こそうという動きが活発になる中で、大企業とスタートアップの協業はますます必要性が高まり、こうしたアクセラレータプログラムも増えていくことが予想されます。
スタートアップにとって、投資家や専門家からのアドバイスを受けることはもちろん、大企業のリソースを活用してビジネスをスケールすることができるのは大きなメリットです。

審査を通過するのはかなりハードルが高いですが、事業の成長を目指してアクセラレータプログラムに参加してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人:

高澤夏紀

普段はPaidのWeb集客を担当。ビーチバレーが趣味。より多くの方にご覧いただけるメディアを目指して邁進します。

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