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本田圭佑が参入!?ベンチャーファンドとベンチャーキャピタルを簡単解説!

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2018年7月18日、日本のプロサッカー選手である本田圭佑氏 と米俳優のウィル・スミス氏が、月末までに「ドリーマーズ・ファンド」というベンチャーファンドを設立すると発表しました。この衝撃的な一件でベンチャーファンドに興味を持った方も多いと思います。

そこで今回はベンチャーファンドについて、同じくベンチャー向けの投資を目的としたベンチャーキャピタルとの違いなどをご紹介します。

ベンチャーファンドについて


ベンチャーファンドを語っていく上で、避けては通れないのがベンチャーキャピタルの存在です。この2つを混同している方もいらっしゃると思うので、まずはその違いをご紹介していきます。

ベンチャーファンドとは

ベンチャーファンドとは、ベンチャー企業に出資するための資金を貯めておく箱のような存在で、個人や企業から資金を募ります。そしてファンドの資金を運用して得られた利益を出資者に分配します。

ベンチャーファンド以外にもファンドは存在しており、投資信託もその一つです。投資信託の場合は、上場した企業への出資を目的としたファンドになります。

ベンチャーキャピタルとは

このベンチャーファンドの資金を運用するのがベンチャーキャピタルです。ファンドの資金からベンチャー企業の株式を買うことで投資をし、その企業が株式公開などをした際に株式を売却することで利益(キャピタルゲイン)を得ることを目的にしています。

ベンチャーキャピタルの特徴

ベンチャーキャピタルは未上場企業の株式を買うことで投資するため、好きなタイミングで株を売却して現金化することが出来ません。また株価も公開されておらず、主に成長性や将来性を材料に投資先を決めるため、数年後には利益を出すことなく企業が破産することもありえます。その代わり、無事に上場やM&Aで現金化(エグジット)できた暁には出資者は大きな利益を得ることが出来ます。

▼ベンチャーキャピタルがどのような企業に出資するかについてもご紹介しているので、こちらも是非ご覧ください。
優良ベンチャーキャピタルが投資先選びで注目しているポイントとは?-米メガVCの例

一方上場企業に投資する投資信託の運営会社は、株式をいつでも現金化ができ、ある程度の損益を予想しながら出資することが可能です。しかし、上場企業は安定した業績を保っているので飛躍的に株価が上がることは少なく、得られる利益も大きくなりにくい傾向があります。

今回、本田圭佑氏とウィル・スミス氏が専門家を雇わず、自分たちだけで「ドリーマーズ・ファンド」を運用するとは考えにくいので、両氏はこれからベンチャーキャピタルとして活動するか、アドバイザーを雇って運用していくのではないかと考えられます。

ベンチャー企業からみたベンチャーキャピタルのメリット、デメリット


ベンチャー企業の資金援助をするベンチャーキャピタルですが、企業側からするとどのような効果が生まれるのでしょうか。

メリット

  • ベンチャー企業の成長を援助してくれる

ベンチャーキャピタルからすると、投資したベンチャー企業が成長することで評価額が上がり所有する株式の価値が上がってほしいので、金銭面に関わらず成長支援や情報提供などの援助をしてもらえる可能性があります。

例えば「ドリーマーズ・ファンド」に投資してもらえた場合、それだけで企業の名前を売ることに繋がりますし、広告に本田圭佑氏、ウィル・スミス氏といった著名人を起用できる可能性が生まれます。どういった団体に投資してもらえるかで、こういったメリットは変化してくるので注意が必要です。

  • 事業が失敗しても返済の心配がない

ベンチャーキャピタルによる投資は株式の購入と引き換えに行っているので、ベンチャー企業は調達した資金を返済する必要がありません。よって、万が一事業が失敗したとしても多額の負債を抱える心配はありません。

デメリット

  • 突然援助を打ち切られる可能性

ベンチャーキャピタルは投資している企業の経営状況が思わしくないと判断すると、株主を買い戻させるなどの方法で急遽援助を打ち切る可能性があります。これによって、企業は予定していた資金調達が出来なくなり、大きなダメージを負いかねません。

  • 経営の権利を握られる

ベンチャーキャピタルは投資した企業の成長のために経営コンサルティングなどを行います。これが良い方向に向かう場合もあるのですが、少なくとも自由な経営がしにくくなってしまうことは間違いありません。そのため、外部からの干渉が煩わしいと感じる方には向いていないかもしれません。

まとめ

今回はベンチャーファンド、ベンチャーキャピタルの実態に迫っていきました。本田圭佑氏は1億ドル(約110億円)を目標に資金を集め、米国で事業を展開するとしています。ウィル・スミス氏の人脈などを活用し、日本人だけでは参入が難しい米国のベンチャー企業へ働きかけていく方針のようです。今後の展開に目が離せません。

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この記事を書いた人:

西田久哉

Vacks学生インターンです。最新の技術から匠の技まで、様々な技術について知ったり見たりすることが好きです。

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